新上陸の MOON BOOT を HIYADAM & Tina が街履き
- 2023/11/02 14:42
- カテゴリー:靴
〈MOON BOOT(ムーンブーツ)〉はその名のとおり月に降り立ったアポロ11号の乗組員が履いていたブーツにインスパイアされたブランドだ。ローンチは1969年。靴工場の息子として生まれたジャンカルロ・ザナッタ(Giancarlo Zanatta)が立ち上げた。日本では馴染みがないブランドだが、ヨーロッパに暮らす人々のあいだではすっかり生活に溶け込んでいる。スタイリングを担当したデミ・デム(Demi Demu)も子どものころに親しんだという(デミはポーランドで生まれ育った)。
なんといっても驚かざるを得ないのは、ユニセックス、マルチサイズ、左右の別のないシルエット━━というダイバーシティを先取りしたようなコンセプトを具現しているところだ。その慧眼っぷりを美術界も放っておかなかった。『ルーブル美術館』の“20世紀を代表するデザイン100選”に選出されたのを皮切りに、現在では『ニューヨーク近代美術館』、「ミラノ・トリエンナーレ」の常設展にも並んでいる。
仔細に観察しても期待値の針は振り切れたままだ。軽量、かつ強度があり、撥水性と保温性もそなえるオリジナルのナイロン・アッパー、あらゆる足にフィットするフォームライニング&驚異的な断熱性を誇るポーラーフリース、そしてたしかに月面を踏んだあのブーツを思わせる堂々とした体躯。しかもライニングに充填したウレタンを除けばそのスペックはローンチ当初から変わらないというから驚いてしまう。
ジャンルとしてはアフタースキーブーツということになるけれど、実際の活躍の場はボーダーレスだ。ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)、リル・ナズ X(Lil Nas X)といったいまをときめくファッションアイコンは、〈MOON BOOT〉を履いた街中の画像をせっせとSNSにアップしている。
街巻きでも絵になる
シーズンテーマである“スクール・オブ・ライフ”をベースにしつつ、サイジングや色使いでメリハリをつけたスタイリングはまさに最旬といっていいもの。なにより仕上げの〈MOON BOOT〉が効いている。ファッションアイコンがこぞって履きたがるのももっともだろう。そのスタイリングに身を包んだHIYADAMもかなり気に入った様子だ。
「ふだんから大きめの靴を履くのが好き。全体のバランスを考えると収まりがいいんです。MOON BOOTはちょっとキャラっぽい感じ? ミッキーマウスの足とか、そんな感じも◎。見た目を裏切る軽さにも驚きました」(Hiyadam)
Tinaは、HIYADAMのコメントを受けて「(フォームライニングのおかげで)軽いだけじゃなくて、ぴたりとフィットして、ラクい。どこまでも履いていけそうです」と微笑んだ。